ゲームブックの煌めき、再び?①
本当にご無沙汰となります。さくらだです。
最後にこのブログを更新したのが、2020年3月22日ですから、まさに「あの事件」が起こってからほぼほぼ更新が止まっていたことになります。
「あの事件」と曖昧に書いてしまうと、自分で後から振り返った時に、何のことだったか忘れてしまいますね・・・ということがあり得ないぐらいの大事件、そう、「新型コロナウイルス」です。
もともと、このブログでは、時節ネタはあまり積極的に取り込まず、いつ読んでもさほど気にならないようなかたちにしていますが、新型コロナの事件は、間違いなく後で歴史の教科書に載るくらい大きな出来事ですので、ひとこと残してみました。
そして、今私たちは、そんな歴史の転換点にいるんだなぁ、としみじみ。こういった思いは、今だからこそできる、とポジティブに意識できればと思ったりしています。
これまで10回にわたって書いていた、「鬼滅の刃」のコラムが途中になってしまいましたが、いったん終了となりますこと、ご容赦ください。
1.いきなりのゲームブック話
さて、そんな今、世間で熱いのは ゲームブック!
・・・という訳ではなく、私が、最近たまたま目にした話題にゲームブックがありまして、これは少し話を広げると面白いかも、と思った次第です。
もともと、ゲームブックに目を向けたのは、Amazonでウィンドウショッピング(?)をしていたら、この商品が目についたから。
- ファイティング・ファンタジー・コレクション ~火吹山の魔法使いふたたび~
- SBクリエイティブ
- 本
「火吹山の魔法使い」と言えば、ゲームブックの存在を世に知らしめるきっかけとなり、ブームの火付け役ともなったタイトル。
発売日は1984年ですので、40年近い時を経て、その続編が邦訳された、ということになります。
これは、もしかして、コロナ禍での巣ごもり需要でブーム再燃か?!、と思って、ネット界隈を見てみたんですが
そうでもなかったらしいです・・・。
この、「火吹山の魔法使いふたたび」も、よく見たら受注生産ですもんね。
とはいえ、これまでの間ゲームブックが完全に無くなっていたか、と言えば、実は一部の作品は再販されていたり電子化されていたりして、その火は絶やされていないことにも気づきました。
例えば、ゲームブックの到達点ともいわれる「ソーサリー4部作」は、再販されて今でも入手可能です。(「シャムタンティの丘を越えて」は第1部)
また、国産ゲームブックの傑作と言われている、「展覧会の絵」や「パンタクル」といった作品は、Kindleに納められて、「Kindle Unlimited」に入っていると読み放題だったりします。
- 展覧会の絵 (幻想
迷宮ゲームブック) - 幻想迷宮書店
- Digital Ebook Purchas
- 展覧会の絵 (幻想
- パンタクル1 メスロンサーガ (幻想迷宮ゲームブック)
- 幻想迷宮書店
- Digital Ebook Purchas
そして、なんと、「GMウォーロック」という雑誌が刊行される、とAmazonのおすすめが言ってきたのです!
- GMウォーロック VOL.1
- 新紀元社
- 本
「ウォーロック」と言えば、1986年にゲームブック専門誌(!)として始まった、伝説の雑誌名!
当然、その後ゲームブックブームの終焉により休刊を迎えるわけですが、さらに後になり、TRPGやアナログゲーム要素を取り込みながら雑誌名が復活したとは聞いていました。
それが、このタイミングでAmazonの甘い誘い・・・
これは面白そうっ、と、当然ポチってしまいました!
ここで、「GMウォーロック」が全くゲームブックに触れていなかったら寂しい思いをするところでしたが、手元に雑誌が届いて読んでみると、しっかりとゲームブックの紹介が入っていましたのでひと安心。
ということで、そんな気ままな経緯から、今回は(も)多分な妄想を含みながら、ゲームブックについて語ってみたいと思います。
2.ゲームブックとは (お約束)
アナログゲームのお約束として、自他ともに「マイナーなジャンルである」という意識があります。
実際、そうなのですが、だからこそ、アナログゲームが紹介されるときには、なおさらこの「○○とは」というフレーズが目立ちます。
「ボードゲームとは」
「TRPGとは」
「トレーディングカードゲームとは」
などなど。
PSやSwitch、あるいはスマホゲーで、それほどこういった「とは」説明が目立たないところを見ると、アナログゲームは、マイナーであるだけでなく、用語の選択や、言葉の広め方があんまり上手くないのかな?とも思ってしまいます。
それはさておき。
ゲームブックとは、です。
ここは、せっかくですから、購入した「GMウォーロック」からお言葉を引用させていただきます。
特徴1:きみが主人公だ
二人称の文章、つまり、主語が「きみ」や「あなた」だということだ。ゲームブックで主人公は読者だ。これはテーブルトークRPGで自分のキャラクターで冒険に参加するのに似ている。
作品によっては専用のシートがあって、キャラクターの能力値や持ち物を記録しながら冒険を進める。
自分の思い描いた主人公が活躍する様子は、物語への没入感と感情移入をより高めてくれるだろう。
特徴2:ストーリー分岐
物語の中で「きみ」はさまざまな状況を経験し、ときに重要な選択を任される。こうしたストーリー分岐のために、ゲームブックは一つの場面のまとまり(パラグラフ)ごとに文章をバラバラにして、本のあちこちにシャッフルしている。各パラグラフには番号が振られていて、選択や判定の結果に従って次に読むパラグラフが指定される。
つまり、同じ本を読んでも過程は人それぞれ。自分自身の冒険となっていくのだ。時に無情なデッドエンドを経験しつつ、知恵と工夫をこらしてエンディングにたどり着いたときの感動はひとしおだ。
特徴3:ゲームとしての楽しさ
ゲーム要素もゲームブックを語る上で外せない。体力やアイテムなどのリソースのバランスが秀逸な作品もあれば、強敵との戦闘が楽しい作品もある。凝った魔法システムを組み込んだもの、マップやパラグラフにしかけがあるもの、パズルや謎解き要素を取り入れたものなど、作品ごとに採用されるシステムは幅広い。
さすが、専門誌だけあって、ポイントの説明が的確です。
私が好きな、「3つ」挙げる、という形式なのもポイント高い!!
ただ、やはり、雑誌自身がテーブルトークRPG(TRPG)もジャンルに含んでいるだけあって、TRPGを知っていること前提の説明となっています。
それだけ、ゲームブック、というジャンルを一言で説明するのは難しいのだと思います。
なんで、むずかしいか?
私は、つまるところ、
「なんで、わざわざ、そんなめんどくさい作り方してるの?」
という、そもそものところを単刀直入に説明するのが難しいからかな、と思います。
ここに面白さのエッセンスがある筈なのに、簡単には伝えられない・・・。
ですので、テーブルトークTRPGや「キャラクター」という、他のジャンルの専門用語を使った説明にならざるを得ないのではないでしょうか。
このあたりは、多少遠回りになってもゲームブックが生まれた経緯(多分に想像)、そのあたりを見てみたほうが理解ができるのかもしれません。
ということで、次回は、ゲームブック誕生の歴史について考えてみたいと思います。
・・・えーと、あらかじめ、おことわりしておきますと、
ものすごく余談ばかり書くと思います。
(つづく)