コミック『五等分の花嫁』を読んでみた⑱ 了
23.さくらだ が読んだ『五等分の花嫁』
前回までで私の感想は終了なのですが、実は、実際の順番どおりには語っていない部分があります。
後で自分で思い返すときの備忘も兼ねて、今回どんな読み方をしていたか、を書いておきたいと思います。
いや、まったくもって、大した話じゃないです(汗)
1.普通に読み始める
なんてことはないです。
人より漫画を読むスピードが遅い以外は、他の方と同じく
普通にパラパラと読み始めます。
しょっぱなの花嫁姿がアニメだけでなく原作も一緒だったことに
「おおっ、作者、いきなり退路を絶った?!」
と驚きつつ、
「とか言いながら、読者に煽られてハーレムエンドとかもあるよなぁ」
なんて思いながら、アニメで放映していた4巻まで読み進めます。
2.小学生の回想シーンで読む手が止まる。
4巻のラストで、一度ウエディングシーンに戻るんですが、この後、修学旅行後の入院シーンに戻りつつ、
さらに小学生時代の回想
まで入ります。
自然の流れで読者に見せていますが、小学生の回想シーンを途中から無茶苦茶な嘘で強制終了させるあたり、回想を長引かせることで読み手の混乱を避けようとする作者のテクニックを感じました。
このあたりで、
「ん?この作者、場面転換に相当気を使っているのでは?」
と思うように。
そして、このあたりで普通のラブコメとちょっと違う感覚を持ちます。
ただ、まだ、ギャグの手法なのかな、という思いもありました。
3.読み直さないといけないと思わせた第7巻
そして、
「これは完全に読み方を間違えたのでは?!」
と思わせたのが、
これまで何度も出ている、7巻ラストのこのシーンです。
これは、明らかにおかしい
江端が嘘をついているとも思えないですし、二乃の告白はこの後。
マルオがこんなに鬼気迫る表情をする必要はないんです。
・・・いや、まて。
これって、本当に、鬼気迫っている表情なの?
むしろ、いつもの無表情と変わらないような。
あれ?そもそもマルオっていつもどんな感じで会話してたっけ?
ということで、
ここで、一度いちから読み直して、
「マルオメモ」を取るようになりました。
で。
このメモを取ってみると、
本当に、マルオが至極普通のことしか言ってないんですよ。
ここでは、まだ謎が多すぎて仮説までいっていませんが、
少なくとも、ここが「マルオ主人公説」の起点になりました。
4.もう一段ゆっくりと読むことで見えた数々の伏線
マルオメモを取ろうとすると、どうしても読むスピードがさらにゆっくりになります。
そうすると、これまで読み飛ばしていた台詞に「ん?」と反応するようになります。
例えば、4巻のスキー修学旅行で、五月と一花の間で、父親の会話をしていたのを初回はすっかりスルーしていました。
いや、完全にスルーしていた訳ではなく、
フータローを持ち上げるための方便かと。
ところが、マルオが普通の父親であるとすると、
「大丈夫 フータロー君はお父さんとは違うよ」の意味が通らなくなるんです。
これはたまたま?
半信半疑でしたが、4巻のウエディングシーンを読み直して、
「絶対仕込んでいる!」と確信しました。
5.8巻で見せたミステリー要素の真骨頂
ということで、先に
「マルオ実は最初から良い人説」
があり、そしてそれを確認するために読み直している過程で、
「実はミステリーもの説」
が挙がってきたのです。
あとは、8巻の「五月の森」イベントでバリバリミステリー要素を取り入れていることを感じ取り、99話のカットで「確信犯だ!!」と思ったのは既に書いた通りです。
いかがだったでしょうか?
「そんなテンポの悪い漫画の読み方があるか!」
「そのくらい、パッと読んで気づけ」
とか、いろいろあるでしょうが、
まあ、漫画の楽しみ方は人それぞれ、こんな読み方もあるよ、という紹介になっていればなによりです。
24.エピローグ
さーて。
後輩になんて感想を言えばいいんだろう・・・
(了)
※本記事で掲載されている画像は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しています。